世界文化遺産

延暦寺 信長によって荒廃した寺を再興させた天海   

延暦寺のある比叡山は標高850メートルたらず、日本の山としてはそれほど高くありませんが、京都市内が足下によく見渡せます。西側はかなり急な斜面で、東側はいくつかの平坦面を持ち、ややゆるやかです。それは、自然の山城のようで、どんな外敵もこの山…

上賀茂神社    岩倉具視が復活させた葵祭

賀茂川上流にある御園橋(みそのばし)を渡ると、奥に上賀茂神社がしずまっているのが見えます。それは、王朝時代が再現されているようで、青い杉の木立に丹塗りの鳥居と殿舎が立ち並んでいます。 神社建築の丹塗りは、緑の山や林に目に鮮やかな配色効果をも…

西本願寺    違いは桃山時代の国宝建築があること

西本願寺は浄土真宗本願寺派の総本山で、1591年に豊臣秀吉の寄進によって壮大な規模の土地をあたえられ、現在の堀川六条に移転しました。織田信長は本願寺と敵対関係にあり、石山本願寺の地を手にするため、約11年におよぶ攻撃をおこなって撤退させて…

東寺     都会のビル群にそびえる五重塔

真言宗総本山、東寺(教王護国寺)は794年の平安遷都にともなって建立された密教寺院です。823年に弘法大師・空海が嵯峨天皇より賜りました。平安時代の雰囲気を今でも色濃く残していて、空海にまつわる数多くの貴重な文化財が、1200年にわたり大…

下鴨神社    水の神がいる裁判発祥の地 糺の森

京都にある上下の両賀茂神社は、伊勢神宮と並んで皇室からもっとも崇敬されてきました。賀茂社の神に対する崇敬が特に厚くなったのは、桓武天皇の794年平安遷都からです。 賀茂社を司っていたのは、京都の東北に居を構える賀茂氏ですが、東南と西南に居を…

清水寺    京都のシンボライズ 清水の舞台

清水寺の本堂にある「清水の舞台」は、まさに京都を象徴する存在で、この舞台から見る絶景を目当てに年間400万の人びとが訪れます。創建以来、数々の焼失と再建を繰り返してきましたが、現在の本堂は1633年に再建されたものです。舞台の床は厚さ10…

龍安寺    女王も絶賛した謎めいた石庭

龍安寺の方丈南側には、世界的に名高い枯山水庭園の石庭があります。三方を油土塀で囲み、横幅25メートル、立幅10メートル余りの長方形の白砂の庭に15個の石が5・2・3・2・3に配置されています。このような禅の庭は、水を使わずに白砂や石だけで…

西芳寺(苔寺)  奇跡の庭  苔の生育に必要なすべての条件がそろった場所

紅葉の時期、掃いても拾っても追いつかないほど落葉は降ってきます。そんな中、お寺の方が苔の上に散った洛葉を、一枚ずつ手で取って拾われていました。おもてなしの心を感じながら、黄金池を中心とする下段の庭を歩いた思い出があります。 苔寺と通称をもつ…

醍醐寺    京都でいちばん古い五重塔

千年前に建てられた幻想的な宗教建築物 京都で有名な塔といえば、やはり東寺の五重塔ですが、京都でいちばん歴史ある古い塔は醍醐寺の五重塔です。東寺の塔は4回も火災に遭い、現在の塔は江戸初期の1644年に建てられたものです。それに対して醍醐寺の塔…

高山寺 国宝「鳥獣人物戯画」はなぜこの寺に伝わったのか 

高山寺は京都にある世界遺産のひとつで、人里離れた栂尾の地にあります。高山寺には石水院という国宝がありますが、これは明恵という僧の住房だった建物です。1218年に後鳥羽上皇から学問所として贈られたものを明恵が高山寺に移しました。建て替えや改…

平等院   鳳凰堂 それは飛ぶ鳥の形をした建物

鳥の姿を池の水に映す極楽浄土 その建物は、南北翼廊を左右の翼になぞらえ、真ん中の阿弥陀堂をまさに鳥の顔に見立てています。よく見ると阿弥陀様の目は鳥の目であり、その上には鳥の鶏冠のようなものが乗っています。尾廊は長く池を横切って裏山に通じてい…

天龍寺   大方丈から曹源池の向こうに見る登竜門

後醍醐天皇の鎮魂のために造られた寺 天龍寺は暦応2(1339)年に、足利尊氏が後醍醐天皇の菩提を弔うために高僧、夢窓疎石を開山として建立されました。尊氏によって吉野に追いやられた後醍醐天皇は、右手に剣を持ち、左手に法華経を持って、臨終の苦し…

二条城  障壁画の楽しみかた 狩野派という絵師集団

二の丸御殿が遺されているのは奇跡です なぜ、二条城はいつも観光客で溢れているのでしょうか。それは、武士がそこに寝泊まりしたという部屋が、そのまま残っているという貴重な城だからです。天守閣ではなく、住居として残されているのはここだけです。 安…

仁和寺  静寂につつまれた壮大な門跡寺院

桜の季節だけじゃない仁和寺の魅力 仁和寺を拝観される時にぜひ見ていただきたいのが、中門から二王門を正面に見下ろす壮大な景色です。迫力ある二王門をくぐると、中門まで上り斜面になっています。ですので、中門まで上がって振り返ると正面に二王門の裏側…

金閣寺  水面に映る姿を見るなら曇りの日

金閣がゆらゆら揺れる 金閣といえば派手で強烈な光を放っているイメージがありますが、実際に足を踏み入れて眺めてみると、優しく気品がある光に包まれています。手前の鏡湖池にゆらゆら揺れる姿は、何か夢の世界に来たような幻想を抱かせる雰囲気です。 ま…

銀閣寺   見どころ! 義政が遺した東山文化の象徴

義政は、自分の政治能力の乏しさに打ちのめされていた 寺名は慈照寺。室町幕府八代将軍足利義政は、弟の義視を還俗させてあと継ぎに定め、自分は義視が住職をしていた浄土寺の一角に慈照院を造り隠棲しようとしました。ところが、妻の日野富子が義尚を生み、…