こうへいブログ 京都案内と文章研究について  

京都観光案内 それをわかりやすく伝えるために奮闘する文章研究の日々

文章にリズム感をもたせるにはどのように書けばいいのか  それは語順にこだわるということ

縦と横で織りなされるセンテンス 日本語のセンテンスは単文と複文に分けられるのですが、述語がひとつの文を単文、二つ以上の述語が組み合わされた文を複文だと捉えて問題はないと思います。 Ⓐヒロシはウワサを聞いた。 という文をひとつの単文だと捉えた場…

「です」と「ます」の違い 主観的に訴えるか客観的に表現するか

「です」と「ます」の2種類しかない ブログを書くとき、文体を統一させるために丁寧形で書くのか、普通形で書くのかを私たちは選択しなければなりません。 いわゆるデス・マス調か、タメ語調か、どちらで書くのかといった違いといってもいいでしょう。 小・…

読み手にスラスラと文章を読んでもらいたいという書き手の思惑を遮ってしまう最大の要因は読点「、」にあるんです

最後までとどく 少し長めの、伝えたい内容を区切らずに続けて1文にまとめたいとき、「中立法」を使って接続表現するという方法があります。 「あります」というよりも、どこの何に出ている文章を読んでも必ず出てくる表現方法なのですが、極論を言えば「中…

「綺麗な裕子のピアノ」 綺麗なのは「裕子」それとも「ピアノ」?

こんな日本語はありませんよ 戦時下、兵役していたある国語学者が所属部隊の統率方針を読んで、「こんな日本語はありませんよ」と部隊長に直接訴えかけたそうです。 当時としては珍しいエピソードで、その記録は軍部に今も残っているといいます。 部隊に掲げ…

助詞「ガ」の特性を知れば あなたの書く文章は間違いなく今よりもスラスラと流れていく

新たな情報 助詞「ハ」が承ける言葉は、すでに知られている既知のもの、助詞「ガ」が承ける言葉は未知のものであると、国語学者のパイオニア的存在でもある、文学博士の大野晋氏は説かれています。 Ⓐ花は咲いている といえば、すでに「花」は話題に上ってい…

無機質な言葉 書くコトでしか表現できない魅力ある文体 

読みにくさの魅力 明治期の近代以降、とくに戦後の現代において、欧文脈というものが日本語の文章に大きく影響を与えることになります。 欧文脈とは、つまり「翻訳調」と言い換えていいと思いますが、それは、あたかも英語などの欧文を翻訳したかのように感…

学校では教えてくれないコト  日本語の文は大きくふたつに区分される

文字通りの意味なんです 文章表現というのは、究極の「自問自答」であるとよく言われます。 よく誤解されるのですが、これは「自分が書いたこの文章は、これで本当によかったのか、何度も何度も確認してみるべきではないのか。?」といったような、ストイッ…

「投げ出し」による主題提示  一度断裂させることでつながりは強くなる

「何を言ってるのか わからない」の「何」 文章(テキスト)を「意味的に、1つのまとまりをなす文(センテンス)の連鎖である」と定義付けするなら、まず、そこに必要となってくるのは「結束性」です。 文連続としてつながれた結束的なテキストには、テキス…

ブログ記事を書くときに「ひらめき」をくれる魔法の助詞 それは「とりたて助詞」

前提と含意 前回、全体をまとめ上げる役目を果たす文(センテンス)が文章(テキスト)の構成要素のなかに存在することを示し、その最も有効な例として名詞述語文の仕組みを提示しました。 ひとつのセンテンスだけに収まることなく、連文情報をつなぎあわせ…

お気に入りのエッセイ 好きな作家のコラムがどんなふうに文章構成されているか紐解いてみる

「文章」と「文」の違いをはっきりと意識する 「文章」というものを定義づけしようとすると、観点として、「文章」の単位性というものが重視されます。 「『メロスは激怒した。』という(文章)は名文なのだろうか」 「新聞の社説の(文)は読みにくい」 という…

思いを強く伝えたいときは名詞述語文で 柔らかくソフトな表現は動詞述語文で書いてみる

吾輩は猫ではある 「吾輩は猫である」という日本人なら誰もが知る有名な作品タイトルがあります。 もしこの作品が「吾輩は猫だ」というタイトルだったとしたら、ここまで国民的知名度を得ることが、果たしてできていたでしょうか。 「吾輩は猫だ」という文は…

伝えたいことは決まっているのになかなか書き出せない そんなときはどうすればいいのか

パラグラフとトピックセンテンス 文章教本としては、異例のロングセラーとなった木下是雄著「理科系の作文技術」。 物理学者の木下氏が、理科系の若手研究者や学生を対象として、論文、調査報告者といったレポート作成のための最も効果的な表現法を具体的に…

文の締めくくりは複合動詞で表現する  あなたの書いた文がまるで「他人ごと」のようにならぬように 

血が通わない言葉 鋭い風刺とあふれるユーモア、言葉の魔術師と呼ばれた日本の小説家、井上ひさし氏。 「言葉を作ったのは人間なのだから言葉は楽しく使うべきである」という持論をもとに、戯曲、小説だけでなく、数多くの文章読本、文章入門書の書き下ろし…

「話すように書け」は本当か? 会話を描写する難しさ

おしゃべりを字で書こう 書店にズラリと並べられている文章入門書。手に取り、パラパラとめくってみると、全容はさまざまなのでしょうが、どの入門書にも申し合わせたように、巻頭の部分あたりで「ある教え」についてページが割かれています。 【話すように…

どうすれば読者をその記事に夢中にさせることが出来るか 

文章を読ませる推進力 たとえば、ブログなどに記事を書くとします。どうせ書くのなら、その時に、どうすれば、読者をその記事に没頭させることが出来るか。どう書けば、読者を、読んでいるうちにその文章に引きずり込ませてしまうことが出来るようになるので…

桂離宮  儚き世に輝く 琥珀の月

月の色をもらって 京都市・桂川に架かる桂大橋。車を走らせ、その西岸から東を望むと、ときに、見事な満月に出会える夜があります。 そして、すぐ左にたたずむのが、宮内庁の管理する、あの「桂離宮」です。 こうして見ると、満月を遠望できる絶好のロケーシ…

金閣寺  取りもどされた その輝き 目もくらむ光

風雨にさらされた黄金 戦前の旧国宝・重要美術品の再指定が行われたのは昭和25年のことでした。 いわゆる文化保護法が施行されて、それまでに指定されていた真偽が見直され、大幅に件数が減らされることになります。 そんな状況下でも、当然のごとく金閣は…

奥津敬一郎 著「(ボクハ ウナギダ)の文法」 長い間抱えていた疑問を解き明かしてくれた一冊

常に例外がつきまとう法則 日本語の文法というのは本当に不思議なモノで、辞書のレベルでは決定しきらない例外が、それこそたくさん出てきます。 たとえば、次に出てくる文のような、動詞の格支配の例を見てみてください。 A)鯛を刺身に作る。 ?鯛を作る。…

東寺  そこにあるのはパラレルワールドだった

政教分離 794年に、国家権力の中枢として人為的につくり出された平安京。それは、政治的な意味を強く帯びた新政都市でした。 このとき同じタイミングで平安京に創建された東寺・西寺も、国家鎮護の目的だけで建てられたわけではなく、唯一この国で、公式…

二条城  平安京から生まれた京都市という都市の本質

公武和合の舞台 大坂夏の陣、冬の陣が始まる少し前の1603年頃に、幕府本営・二条城は完成しました。 徳川家が上洛する際の宿所として造営されたこの城郭から、家康は戦場へと出陣しているんですね。 その後、1626年に三代将軍・家光が後水尾天皇を迎…

長くても読みやすいセンテンス  因果関係を示す接続助詞で長文にクサビを打ち込む

事態はひとつの時間軸のなかで 今回は、複文の表現形式のひとつである「連用修飾節」の仕組みを紐解いていきたいと思います。 先行する連用修飾節には、それこそ様々な接続方法による表現形式があるのですが、基本的には、後行する文末の述語(用言)に向か…

複雑な文の流れを滑らかに結合させる潤滑油 それは抽象名詞と形式名詞

内の関係と外の関係 前回に引き続き、今回も連体修飾節を使った文章表現にこだわりながら、その本質を分析していきたいと思います。 たとえば、指にルビーの指輪をつけた(女優)という文を例にすると、名詞(女優)を詳しく説明・限定し、修飾しているのが(…

連体修飾節を駆使することが出来ればスラスラと流れるような文章が書けるようになる

長文を自由自在に 日本語における「複文」、つまり複雑な「文」というのは、いったいどのような構成で作られているのでしょうか。 一般に実用文では1文平均50文字が理想的な文字数だと言われてますので、1文100字を越すような「複文」になると、頭か…

「井上ひさしと141人の仲間たちの作文教室」 味わい深い文章表現を分析してみる

文学の街 作家・井上ひさしさんの講義による「作文教室」が岩手県一関市で開かれたのは、1996年11月15日から17日にかけての3日間のことでした。 このとき、古く美しい建物を活かした文学館をつくろうという、一関ならではの趣旨のもと、「文学の…

文章の魅力的な書き出し②  記憶のなかから導かれる背景的状況

状況的枠組みの提示 作家やジャーナリストたちが雑誌記事やエッセイを書く場合、当然ですが、その紙面のスペースは限られています。 限られた紙面の中で簡潔に効率よく読み手に情報を伝えるために、彼らは冒頭の書き出しで、ある工夫をするそうです。 それは…

文章の魅力的な書き出し①  それは心地よいリズム感

早く問題の核心へと 仮に、名前も知らない人の論文やエッセイをあなたがこれから読もうとしているとします。 その文章の書き出しの印象は、まさに、初対面の人に会ったときの第一印象と同じような感覚がするのではないでしょうか。 たぶん、「魅力的な書き出…

首尾一貫しない文 ねじれた文を書かないようにするためのライティングイメージ

長いセンテンスは読みにくいか 世に市販されている文章表現の入門書、そのほとんどに、「文は短く、とにかく短く」と書いてあります。 わかりやすい文章を書くためにはとにかく短い文を並べろという「短文信仰」です。 短い文で纏めあげれば明晰な文章が必ず…

文章表現の本質 「つまり何? 言い換えれば何? 他でもない何? 要するにどういうコト?」

無言の読み手 文章表現という「書き言葉」は、会話コミュニケーションという「話し言葉」とは違って、あくまでも書き手からの一方的な伝達手段に過ぎません。 ですが、常に無言の読み手を意識し、対話を頭に想定しながら、言葉が紡ぎ出されていく表現である…

文章作成に役立つ  読み手に違和感をあたえることなく自然に話題を切りかえる書き方

有題文「は」と無題文「が」 日本語のセンテンスというのは、大きく二通りに区分けすることができます。 それは、名詞句に「は」がついて述べられる「有題文」と、名詞句に「が」がつく「無題文」というように大きく分かれるのです。 たとえば、 a ) 太郎は…

文章表現 それは究極の自問自答  パラグラフとトピックセンテンス

いつ改行すればいいのか 文章表現の入門書として空前の大ヒットとなった本多勝一(著)「日本語の作文技術」。 その第7章では、文章のなかにおける「段落」の本質とは一体何なのかということが、本田さん独自の視点で解き明かされています。 「段落」とは、…