京都案内  こうへいブログ  

京都観光案内 それをわかりやすく伝えるために奮闘する文章研究の日々

寺院

大覚寺  嵯峨天皇の離宮 宮廷の美学を感じられる皇族の寺

嵯峨天皇の離宮から仏寺に 大覚寺のある嵯峨は、平安時代初期に嵯峨天皇の離宮「嵯峨院」があり、譲位後も仙洞御所として住まれていた場所です。 嵯峨天皇の没後、皇女の正子内親王が嵯峨院を寺にあらため、876年に清和天皇から大覚寺の寺号を賜りました…

智積院   必見! 長谷川派による国宝の障壁画

新義真言宗 智山派の総本山 新義真言宗は真言宗の改革派というべき院政時代の僧、覚鑁(かくばん)の流れをくむ真言密教です。 覚鑁は高野山から根来山へ修学の地を移し、根来寺山内には多くの子寺や僧房が建てられました。智積院はその中でも最高学府でした…

天龍寺   大方丈から曹源池の向こうに見る登竜門

後醍醐天皇の鎮魂のために造られた寺 天龍寺は暦応2(1339)年に、足利尊氏が後醍醐天皇の菩提を弔うために高僧、夢窓疎石を開山として建立されました。 尊氏によって吉野に追いやられた後醍醐天皇は、右手に剣を持ち、左手に法華経を持って、臨終の苦…

高台寺 ねねの寺  伏見城から移築された思い出の住まい

桃山文化の華を伝える「ねねの寺」 高台寺は、豊臣秀吉の正室・北政所ねねが、秀吉の菩提を弔うために慶弔11(1606)年に建立しました。 東山のなだらかな山すそにあり、春はしだれ桜、秋には萩の花が咲く桃山文化の貴重な遺構のお寺です。 伏見城から…

建仁寺  孤高の日本画家 小泉淳作  法堂の「双龍図」

孤高の日本画家が描いた天井画 京都の名刹、特に禅宗寺院にですが、法堂に龍の天井画が描かれている場所が多くあります。 これは、龍が仏法護持の神将として水をつかさどることから、「火災から建物を守る」という意味あいが含まれているんですね。 建仁寺の…

南禅寺  三門で風に吹かれて

京都でいつでも登ることの出来る唯一の三門 緑に包まれた参道から中門をくぐると、おだやかな登り坂が続いていて、すこし視線を左に向けてみると、禅宗寺院独特の大きな迫力のある三門が見えます。 三門を正面から離れた距離で見ると、開放感のある敷地が遠…

銀閣寺  義政が遺した東山文化の象徴

義政の治世の結果は焦土だった 室町幕府八代将軍・足利義政は、弟の義視をあと継ぎに定めておくことで、機会がくれば自分はもういつでも隠棲できるようにと、密かに準備を進めていました。 将軍職というものにつくづく嫌気がさしていたので、義視が住職をし…